会社は誰のために

会社は誰のために

会社は誰のために

 最近はよく「会社は誰のものか」なんて質問がありますが、会社は株主のものに決まっています。しかし、それは商法上のことであって、本質ではありません。会社の本質を語るとするならば、会社は「誰のものか」ではなく、「誰のためにあるのか」という視点がなければいけないということです。そのためには、会社は社会の公器であるという原点に立ち返って考える必要があります。すると、会社は株主のため、従業員のため、お客様のため、社会のためと、様々な角度からみてゆかなければならないということがわかってくるはずです。

 この部分が本の題名に採用されているところですね。
 全体的に平易に分かりやすく書かれている本ですが、何かインパクトが足りません。2人の対談を交互にまとめているので、個人の持つ主張というか伝えたい意思が感じられない構成になっているせいかもしれません。書かれていることは至極まっとうであり、まっとうでありすぎるので予想の範囲を超える考え方は出てきませんが、まあ、読みやすいです。