プリオン説はほんとうか?  福岡伸一



 「生物と無生物のあいだ」が面白かったので、引き続いて読んでみました。狂牛病の原因としてノーベル賞までとったプリオン説には未だ明らかでない点も多く、今後の研究次第で変わる可能性があることが書かれています。現在進行中の科学的なトピックスに対する著者自身の疑問を提示するスタイルですが、説明が丁寧で素人にも最大限分かりやすく書かれていると思います。業績をアピールするための生々しい科学者の姿も書かれていて、少し知ったかぶりをしてみたくなる知識を与えてくれる本です。