超アメリカ整理日誌
- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/08/05
- メディア: 単行本
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新幹線での移動の合間に読んだ本です。肩肘張らずに読めるところが良いところです。などといったら叱られるかもしれませんが、産業に対する考察を含む旅行記と言うのが一番ぴったりしていると思います。本格的に経済学的にどうかはわかりませんが、時々ぼんやりと思っていたがはっきりと気づいていなかったことを明文化されて気づかせてくれることがあります。(とっくに知っている方も多いと思いますが。)
- 本当の国境は、豊かな国と貧しい国の間にある。→だからEUは統合できた。
- アメリカ車が少なくなった最大の理由はアメリカ側にある。「日本車」が強くなったというよりは、「アメリカ車が弱くなった」のであり、日本車の優位は「敵失」による相対的上昇の結果である。→環境への対応など
- 製造業には文化が影響しないから、賃金などの経済条件を反映して、簡単に移動するのである。→すでにアジアに移転している。
- 製造業とはコピー生産を主要な内容する産業であり、ソフト産業とは、オリジナル作成を主要な内容とする産業である。→日本の就業形態は大量生産型製造業に適した就業形態である。
- ソフトのオリジナル作成のために最も適した就業形態は、小規模な自由業は、組織と柔軟な関係で結ばれるフリーランス。
- 今必要とされる構造改革とは、日本の社会構造をソフト産業に適応できるものに変革することなのである。